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北海道の鱒と野の花

釣り竿とは一方に釣り針を、もう一方の端に馬鹿者をつけた棒である

ラスト釣行・2012  

「若者たち」という歌があったナ。たしか、テレビドラマの主題歌だったと思う。
ブロード・サイド・フォーというグループが歌っていた。
このグループはカレッジフォークのはしりで、その中に黒澤久雄さんがいた。
そう!世界のクロサワのご子息で、アイドルの林寛子と結婚した・・・ことがあった。

君の行く道は
果てしなく遠い

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なのに何故、歯をくいしばり
君は行くのか
そんなにしてまで…♪



先行者もいない雪に埋もれた林道は、本当に歯を食いしばり、よろけながら…
最高気温-7℃の中で汗ばみながら…

それでも行くのは、この魚に会うためだ 

ブラ


帰り道、ウェーダーのフェルトに着いた雪の塊で足が上がらなくなり、
そして・・・つまずくがままに横向きに尻餅をつく。

P1010123.jpg

尻餅をついた目線の先のツタアジサイに励まされ、また歩き始めた。

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クリスマスソング♪  

甲斐バンド 「安奈」

甲斐バンドは、日本のロックの夜明けを担ったバンド! と言われていた。
フォークソング好きのおいらだけれど、ロック系では甲斐バンドだな

P1010119.jpg

♪♪寒い夜だった
 辛く悲しい一人きりの長い夜だった
 北へ向かう夜汽車は
 俺の中の心のようにすすり泣いてた
 そんな時お前がよこした便り
 ただ一言だけ「淋しい」って綴ってた
 安奈 クリスマスキャンドルの灯は揺れているか
 安奈 お前の愛の灯はまだ燃えているかい…



この歌を初めて聞いたのは、何歳の頃だっただろうか…

クリスマスになると
この歌が口に出てきて…胸がときめくナ

山下達郎さんより、甲斐バンドだな、おいらは

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釣り師は心に・・・  

今年も残すところ2週間程になってきた。
年内の休日はあと一日だけなので、もしかしたら今年最後の釣行になるかもしれない。
そうすると、魚に会える確率が高い所を選ばざるを得ない。

この間、それなりに…いやいや、かなり!釣欲は満たされたはずであるが、ひと区切りがつかない。
グッドサイズのブラウンを連発しているのに、もう一匹! あと一匹!と欲が湧いてくるのである。
 

   釣り師は
    心に傷があるから
          釣りに行く
     しかし彼は
       それを知らない…



これは小説家「林 房雄」さんの名文句で、随分前になるけれど開高さんの本で知った。
釣りに関する名言の中で、おいらが一番好きな言葉だ。

多分、心の中の傷が、おいらを釣りにかきたてるのだろう…
そして、おいらには釣っても釣っても癒されない心の傷があるということか…

そんなことを考えながら、17日(月)もブラウンが待つ水域へ向かった。

支度をして釣り場に向かう途中、北風の忘れ物を見つけた。
忘れ物
いずれは土の中や水の中に沁みこんで、微生物や水生昆虫の養分になり、
草花や魚を養ってくれるのだ。


今日は月曜ならではの、釣り場独占状態である。
それなのに…
気配を殺して静かに静かに誘っているものの、なかなか反応がない。

どれくらい経っただろうか…長い長い時間をかけて、やっとたどり着いた一匹!
いい魚だ!
P1010109.jpg

そういえば今日は、新しいリールとラインのデビューであった。
7番ダブル用のシステムはワンパターンしか持っていないので、
ネットでリーズナブルなものを手に入れていた。
この番手の釣りはリーダーが0x~1xとティペット1.5号を使用しているので、
繊細なブレーキが効かなくても、ディスクドラグであれば良いと思っている。
後は価格に合った色とデザインかどうかだけである。
想定していたよりもラインが重く感じたのは、今まで5~6番用を使っていたからだろう。
それにしても、色の選択はひどかったか…
良く言えばカラフルではある。
ブラ尾

この一ヶ月、さんざん攻め続けたこともあって予想以上に厳しい釣りになった。
「もう帰ろうか…」
「いやいや、もう一匹だけ…」

「それにしても足の指が冷たい!」

「しかし、そろそろ反応するはずだ!今までもこういうケースがあったなぁ…」
「そうそう!もう一匹だけ出たら帰ろう!」

そんな心の中の押し問答を分かってくれたのか「もう一匹」が出てきてくれた。
P1010111.jpg

「あんたの粘りには負けたわ! これで気が済んだでしょ! どーョ!?」
と言ってくれているような美形のMs.ブラウン

今日一日が報われた瞬間だ…
そうだ!この充実感を得るために、釣りに来たんだ!

おいらは挑戦して、征服はするが、決して支配はしない!所有はしない!だから…殺さない!
開高さんの言葉に自分の言葉を混ぜて、実感として口から出ていた。

ありがとー! また会おうぜ!

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吹雪をくぐり抜けて  

12月16日(日) シュガーさんのニューロッドに魂を入れるべく、ブラウンの待つ場所へ吹雪の中を出発。
途中はどうなるかと心配になる程の吹雪も、現地に着く頃には小降りになっていた。
9時前には到着したのだが、すでに2台の車が止まっていて、さすがに日曜だけのことはある。

雪に残る踏み跡からすると3~4人位の先行者と思われるが、
新雪が積もった後なので歩きやすくて助かる。
しかしポイントは数ヶ所しかなく、かなりの苦戦が予想された。

最初のポイントはやはり先行者が1人いた。
初めて60アップのブラウンが出た所であるが、3人が入るスペースはない。

次のポイントは過去に魚影を確認してはいるが、まだロッドを出していない場所だ。
もしかしたら、一発で出て来るかも知れないと期待が膨らんだ。
しかし、二人で交代して探ったものの魚からの反応はない。

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この後、先行者の合い間を縫って全部のポイントを回ったものの、魚っ気は感じられなかった。

最後に再び、一番のポイントに立ち寄って様子を伺うと…

間違いなく気配がある! 

釣り人のプレッシャーから開放されたはずだが、おいら達の気配をうすうす感じているのか、
二人で色々と試して見たもの、シュガーさんが約束の時間になってしまいタイムアップ!
サイズはともかく、何とか一匹出てきて欲しかったのだが残念な結果になってしまった。


おいらは、このまま帰るわけにはいかない!

約一時間後に、何とか本日最初の一匹が出てきてくれた 

12-16ブラ1

そして、さらに…

P1010104.jpg


12-16ブラ2-2

やはり、二人で立つとプレッシャーを与えてしまうのかもしれない。
この次、一人は離れてやってみましょうか…。
シュガーさん、これに懲りずに、また何処かご一緒しましょう!

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ブラウン日和・・その2  

この日、泣きロクマルが最高だったものの7尾との出会いがあった。

気温が上がった時間帯には、射程圏内で超大型のライズがあってドッキリもした!
ライズなのか単なる跳ねかは不明であるが…

P1010081.jpg

この魚は、イワナやアメマスの流域で共生することは難しいようである。
在来のイワナ・アメマスが追いやられてしまう確率が圧倒的に高いようだ。

ブラ尾

多分、イワナ系の種が近い間柄ではブラウントラウトが一番優位に立つということだろう。

P1010093.jpg

しかし、ヤマメやニジマスと競合する流域では、必ずしもこの魚が優位に立つとは限らないようだ。
スピードに劣るからなのか、さほど繁殖過多になっていないようである。
しかし、ヤマメやニジマスが抜かれてしまうと、その限りでなくなるのは明白だ!

以上の洞察は、おいらが長年釣り歩いた経験や、見聞きした中から気が付いたことである。
生態を追い続けて研究したものではないけれど、かなり核心を突いていると思っている。

いずれにしても、おいらのハートを熱くしてくれる魚の一種であることは事実である 

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ブラウン日和  

寒波が到来し、いよいよ冬らしい景色になってしまった。

氷柱

日本海に注ぐ本流のアメマスをと思っているのだが、悪天候と水量から、
どうしても二の足を踏んでしまう。
多分、アメマスも上りの固体はまだ入って入っていないだろうし…

しかし、運が良ければまん丸のピッカピッカレインボーが待っているだが…
片道200kmを走る決断が出来ない。

まして、この2週ほどすっかりブラウンづいてしまったから、
当たり前のようにその川に向かっていた。

そして、まだまだブラウンには好かれているようだ。
ぶら
この間のサイズからすると、やや小振りだがぽっちゃり系の43cm位か。
黒点の大きさと多さから、大きく育ちそうな感があるね。

7番ダブルには、ちょっと物足りないけれど最初の一匹だから良しとしよう。

などと贅沢なことを思ったせいか、次の一匹までは長かった!!
そんなにそんなに毎度毎度、釣れるわけはないさと呟いていたら、
60には少し足りないけれど、いいサイズが出てきてくれた!

P1010080.jpg

本来なら最初の一匹のままで終わる方が自然の流れのような気もするが…
此処の所のツキ方は異常かもしれない。

よく言えば「神が降りた」のかもしれない。
悪く言えば「何かにとり憑かれた」か!

素直に「ただのお調子者」になり切れない、気弱なおいらである。
というのも、サイズこそ上がらなかったが、まだ続くのである・・・

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備えあれば憂いなし  

季節限定のテンプレートでお楽しみを… 



前から思っていたことがある。
フライロッドの番手に関してであるが、1番手で10cm刻みの魚に対応するのではないかと。
6番ロッドであれば60cm位までの魚、7番であれば70位までの魚という具合である。
ただ、0番とか00番というロッドもあるから、低番手は例外としよう。
シングルとダブルの違いも、腕の違いもあるけれどね。

そんなことがピンときたのは、先週は6番ダブルで取れなかった70オーバーを
今回は7番ダブルで無事に寄せることが出来たからだ。
ブラ2

障害物が何もない場所でなら1~2番軽くていいかも知れない。
しかし、先週の反省から7番ダブルで臨んだことで70オーバーを手に出来た!
備えあれば憂いなし!である。

ブラ4

野の花ファンの皆様、ごめんなさい。
本日は魚の画像しかありません。
しかも、あまり人相(魚相)が良くなくて…悪しからず!

ブラ5

この日は64cmのブラウン、61cmのレインボー、70cm台のブラウンを無事に記念撮影。

釣りとは不思議なものである。
一日中駈けずり回っても、ろくに釣れない日もあれば、そこそこの日もある。
そしてこの日のように、しみじみと『こんな日もあるんだなぁ…』と呟きながら帰路に着く日もある。
初めてのことだけれどね 

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こんな日もあるんだなぁ…その2  

もの心ついた頃から竹竿を握り、フライロッドを握るようになってから約20年。
自己流のキャスティングもタイイングも下手の横好き以上のものではないけれど、
脂びれのある魚を追いかける情熱は、未だ覚めやらない。
釣り師としての自己分析は「大きさ魚を沢山釣りたい」欲張り者である。
自分流の大きな魚の定義とは「60センチ台のトラウト」である。
80cmの鮭、70cm台のカラフト鱒、アメマスにも出会ったことはあるけれど、おいらには大きすぎる!
決して嫌いではないけれど…。
体高のある60cm台のトラウトに憧れ続けているおいらである 

ブラウントラウト55cmは支笏湖であっさりと出会えたけれど、
レインボートラウトの50cm超えは、フライロッドを握って10年目の屈斜路湖だった。
支笏湖で9年かけて46cmだったが、屈斜路湖では3回目の出会いだった。
あぁ~…あれから約10年! 
ブラウンの60を超えた2時間後に、憧れのレインボー60アップに出会えた! 

虹

どうです!? この均整の取れた麗しの姿!

虹2

この日、追いかけ続けて来たおいらの夢が2つ叶った!!

撮影後、水中へ戻って行くレインボーを見送っていると、不思議な気持ちが湧いてきた。
それは満足感であるのだが、脱力感を伴った気だるさが混じった感覚であった。
茫然自失とは、こういう事なのだろうな。


誰かに見られているような気がして振り返ると、ツタアジサイがドライフラワーとなって咲いていた。

カンボク
枯れてもなお、咲き続け、何かを語りかけているようだ。


そして帰り道、先週魚影が濃かったポイントで、
「こんな日もあるんだなぁ…」と、しみじみ呟くことになる。


こんな日もあるんだなぁ…  

昨日、先週のブラウンの場所へお昼頃に到着。
前日の宴会の名残りから出遅れてしまったのだが、2台の車が止まっていた。
雪に残っている踏み跡から、それほどの人数ではないように思えたのだが、
後頭部に残っている鈍い気だるさから、ウェーダーを履くこともなく帰路に着いた。

本日は満を持して、フライも4個ばかり新たに巻いたものを持って行ってきた。
9時半頃の到着だったが、月曜だけあって誰も来ていないようだ。
先週、取れなかった一回り大きなサイズを取り込むべくダブルの7番を用意してきた。

油断することなく、障害物には回り込ませない!

それと、根掛かりした後は合わせ切れを防ぐために、必ず結び直す!
この事を言い聞かせながら、最初のポイントへ急ぐ。
相変わらず「悠々として急げ!」とはいかない。
どうも、せこせことした歩きになってしまうな 

最初のポイントは障害物はないが、かなり深さがある。
今日は足場は悪いが、深いところから探ってみよう。
キャストした後に、ラインを送り出そうとロッドを揺らすとゴン!…と…あたった!!
軽く合わせると、重く力強い感触と共にラインが引っ張られる!

えっ! もう! 一投目に~!!
お・大きい!

けれど今日は13.3フィートの7番ロッド! 
もぐらせずに、ど真ん中で渡り合せるぜ~! 

P1010048.jpg
やっと取れた!ロクマル超え! 
ブラウンの64cmは自己記録、素直に う・うれしいー! 

そういえば、このポイントは20程前に父親と来たことがあったなぁ~。
釣らしてもらったのか…?

いやいや、おいらの実力だな…。
そんなことを思いながら、空に向かって大きく一息つく!!


この時は、まさか記録ラッシュになるとは思いもしなかった…。


さて、先週の魚影が濃かったポイントは以外にも静まり返ったままだ。
一時間程ねばってみたが、何事も起こらなかった。


今日は先週より、もっと長い距離を歩こうと、ベストの背中におにぎりを入れてある。


そして、それは三つ先のポイントで思いもしなかった魚が…


またも一投目に出た!


P1010052.jpg

どうです! この尖った尾びれと立派な尻びれ!!

 つづく・・・


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