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北海道の鱒と野の花

釣り竿とは一方に釣り針を、もう一方の端に馬鹿者をつけた棒である

アメマスの川で・・・  

前日の天気予報をじっくり確認して、雨から逃れられそうな道東に行って来た。

海釣りコーナーの中にあるオレンジ色のプラスチックビーズ。
透明感もあって、イクラそのものである。
少し大きめのサイズにしたのは、ヤーンのタマゴフライも実物より大きいからである。
伝統的なフライを好む方には、受け入れられない素材ではあろうが、
これを試したいこともあっての東のアメマス河川を目指した。

上流域に3時間半位で到着。
日曜の人気河川だけあって、各ポイントにはさすがに車が止まっている。
水量は、前回着た時より少ない感じだ。
よって、中流域からスタートすることにした。
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少し深くなっている所には、そこそこに魚影が見える。
濃いピンクと黄土色に黒っぽい線、そしてアメマスらしき濃い茶色の魚影。
今年は随分、鮭も遡上してきている。

流れが緩いので釣れる気はしないが、とりあえず流してみる。
やはり… 反応はしない! と思いきや、逃げ惑っている!

こりゃあ…深みか瀬を探さなきゃ釣りにならないな…。

やっと瀬を見つけて流すものの厳しかった~。
プラスチックのビーズには愛想をつかして、
小1時間も経っただろうか… やっと咥えてくれた! 
イワナならいいサイズなんだけどな…
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そして… 少しサイズアップ!
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とはいえ、目指すハチマルのハーフサイズである。


この後、パッタリとアタリが遠のき、持ってきているタマゴフライの全色を試してみた。
一通り流し終えて、濃い赤色に変えて流す。
当たりがないので、打ち直そうとするとフライを追いかけた魚影があった!…?
少し上流から流してみると…! 咥えた後にジャンプ! ??
走るスピードもあるし?? 何か変だなぁと思ったら…

後編へ、つづく 

浜益川へ、再び・・・  

先週のワンキャストワンフッシュ!というゴールデンタイムがたまたまだったのかどうか、
確かめるべく再び浜益川へ行ってきた。

ルアーマンのたーやんは先週、スレでのバラシが数回あっただけとのことで、
一週間かけて作戦を準備してきたようだ。
ルアーでの釣果の9割方、いやいやそれ以上がスレであることの確信から、
何とか口に咥えさせるために、相当考えたようである。
行きついた秘策は、スプーン+フライ(真っ赤っかマラブー)であったようだ。

当のおいらは、もじりや尾びれが見えたり跳ねがあったら、真っ赤フライを漂わせ、
当たりがなければ、ちょっと動かして誘ってみる。
このメソッドが先週同様に通じるかどうか… 検証である 

二人とも胸を膨らませ、ポイントへ向かって歩く速度は当然、早くなる。
はやる気持ちを抑えくれたのは、満開に近いほどに彼方此方で咲き乱れるエゾノコンギク。

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『悠々として、かつ急げ!』  開高さんの名言が脳裏に浮かび、呟いてみる。
男はそうでなきゃ! そういう男でありたい!・・・と常々思うのだが、なかなか…それが出来ない…!
ついつい、せこせこと急ぎ足になってしまう 



結果から言うと、先週は運が良かっただけのことである!という結論であった。
一匹のオスが咥えてくれるまでに、何と5時間を要したのだから。

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その後一匹を追加したが、朝7時に到着して終了時刻の5時まで頑張ったのであった。
両者ともに『お前らの思い通りにはならないぜ!』と言わんばかりの面構え。

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最初の一匹の時は、水面がざわついて、尾びれが見えたりジャンプしたりする群れが近寄って来た。
先週と同じパターンであったが、全く無視され続けた 
水面のざわつきが納まった頃にやっと咥えてくれたのであった。
近くのフライマンも、キャストとリトリーブを繰り返すだけで、なかなかロッドは曲がらなかった。

たーやんが、何とか口に咥えさせた1匹は赤が基調のスプーンだったようだ。
二人の思惑とは全く違う、魚の行動であった。

釣竿とは一方の端に釣り針を、他方の端に、馬鹿者をつけた棒である という諺。 

二人とも、他方の端を持っていたことは確かである。

浜益川の鮭(後編)  

1匹目が10時過ぎに相手をしてくれ、そして2匹目は12時を過ぎた頃であった。
つまり、1匹を釣るのに2時間を要したということ。
この時間を長いと感じるか、短いと感じるかは、その釣り師のスタイルによって変わるのであろう。

おいらにとっては、1匹が出るまでに何もあたりらしき感触がなかったので、少し長く感じたなぁ。
それでも全く帰る気にならないのは、大型魚のトルクある手応えに陶酔して、
時間の感覚が麻痺してしまうのだろう 

そして休憩後の再スタート!!
2時を過ぎた頃、水面がざわつき、跳ねたり尾びれが見えたりと、群れが移動してきた。
はやる気持ちをなだめながら、ゆっくりキャストする。
実際は、せわしなくキャストしているのだろうがね…。
真っ赤かフライが川底に沈みきらないように、ゆっくりと…糸ふけを取るくらいの速度でリトリーブする。
ちょっとした抵抗感があった! ラインを強めに引いてみる…! 
重量感のある手応えを感じた途端に、ドラグを鳴らしてグングンと力強くラインは対岸へ走っていく。

水面をバターに例えると、ラインはナイフとなって一気に直線的な切れ目を入れていく!
開高さんの表現そのものの光景が目の前にあった!

そして、しばらくのやり取りの後、姿を現したのは立派なオスであった。
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この後、ワンキャスト・ワンフィッシュ!といった夢のような時間が数十分続いたのである。

さすがに、鮭を釣る極意をつかんだような気持ちになる。
しかし、それはこの次に来た時に、単なる錯覚であったと思い直すのだろうが…。


魅惑の豊満ボディ…
雌3

何が鮭達にスイッチを入れるのか…。
漠然とではあるが…
上流を目指して集団で移動を始めると、殺気だって真っ赤フライに噛み付くのではないか?
そういう結論に至ったのである。
上流へ移動するスイッチは何かわからないが、そういうことであろう。


管理棟への帰り道、細葉海蘭 ホソバウンランが微笑んで咲いていた

ホソバウンラン

浜益川での完璧な一日が完結した…

浜益川の鮭  

朝6時に待ち合わせて浜益川へ行って来た。
約10年振りに札幌へ戻った3月頃から、浜益の鮭をやろうと話していた、たーやんとの釣行である。

8時前には到着したのだが、すでに帰り支度の人や休憩している人やらで駐車場には人の姿が多かった。
そうだろーさ!5時から受付だからね~。
隣の人の話では、今日も相当キビシイー!ようだ。魚の数が少ないようである。

心の中ではルアーマンのたーやんには厳しいけれど、おいらの真っ赤かフライはきっと気に入られるさ!
…という漠然とした自信が、今日はあった。

それは昨日、yusukeさんからのメールで、土曜も魚は少なかったようであるが、
何とか2匹をゲットしたようで、魚の付き場と時間を教えていただいたからだろう。
そんなこともあって、今日は何となくいけそうー!!という高揚感が湧いてくる。
川

教えて頂いたポイントへ着く頃には、汗ばむほどの季節外れの気温。
堤防の土手を降りて、少し泥にぬかりながら川へ入って行く。
先客が3人ほどいるので、水音を立てぬように、ゆっくりと、抜き足差し足で…

ん!?右足がとられて、つんのめりそうになる!…?…?・・・?

何と!ウェーダーのフェルトが、つま先から剥がれかけている!!
えぇー!! このウェーダーは春先に買ったばかりのハイブリットウェーダーだぜー!
膝下がネオプレーンでその上は透湿素材で出来ている優れもの!
4~5月に数回使用して4ヶ月振りに履いてみたら、これだもの!!
経験のある方なら、お分かりでしょう… 歩きにくいことこの上ない!!
昨日と今日と不運な出来事が続くなぁ・・・

しかし、そうそう不運が続くほど世の中捨てたモンじゃない!!
動きにくくてあまり移動出来なかったことが不幸中の幸いとなるのである。

隣のルアーマンのスレ掛かり3連発を溜め息まじりに『尻尾や横向きで釣り上げて楽しいかなぁ~』と
心の中でつぶやいていたら!!『きたー!』と、これまた心の中で、今度は叫ぶ!!

メス
ヤッタゼ! シャケナベィベィ~!!
川に入って、そこそこの時間が経過した雌鮭。
あと1週間もすると筋子からイクラになりそうな色合いのお腹である。 
筋子だけ頂きたい気もするけれど、4年後のために子孫を残してもらわなきゃぁね!!

その後、約2時間後に…
これぞ雄の鮭!!と言わんばかりの厳ついヤツ!
雄
さすがに雄のパワーは凄かった! 走る時のスピードとパワーはワンダフォー!!
7番のダブルハンドが心もとなく感じ、8番ロッドに心は動き始めた。

時間は丁度12時を回ったところだったので、お昼ごはんと休憩…
世の中、そうそう捨てたもんじゃない!!
この後、さらなる至福の時間が待っていたのだから…

後編へつづく

痛っ…た・た・た…  

明日の浜益川の前に、ちょっくら豊平川とその支流へ行ってみた。
支流は雨模様で、10センチほど水位が高くなっていたが濁りは入っていない。

川原に下りてすぐに対岸に渡るのだが、岩盤の切れ目を気にするくらいで滑る訳ではない。
いつもなら、跨ぐ感じで渡る場所が、水位が上がっているため飛び越える位の距離になっていた。
軽い感じで『えいっ!』と飛び越えたのだが・・・

『痛っ…た・た・た…』踏み外して、両手を岩盤の上について体を支えた…

手は少し痛いが、ロッドは大丈夫のようだ…良かった…
しかし!痛い! 左足のすねが…イタイ! しびれて力が入らない・・・。
多分、血が滲んで赤くなって腫れているんだろうな… 今までの経験から想像はつくけど…
すごーく! い・た・いっ!!
春からの右足首のグキッ! が完治していないのに… 今度は左足かぁ
幸いにもウェーダーも大丈夫のようだから、今日は運が良いってことさ!


大物ポイントへ着く頃には、引きずっていた左足の痛みもやわらいできたが…

残念ながら、20cm位が一匹出てきてくれただけ…。


川への道のアクセント タデ    タデ食う虫も。。。。…
タデ

気分を変えて、帰り道でもある豊平川へ寄ってみた。
前から気にはなっていたところ、シュガーさんがいい釣りをしているようだから。

ツユクサ  アキノウナギツカミ
ツユクサとアキノウナギツカミ
秋のうなぎつかみは、風に揺れて、なかなかピントが合わずに残念!
今日が丁度、満開のようだっただけに…。


沈めたり、浮かべたり手を変え品を変えてみたけれど厳しかったー。
さすがに2~3日前、シュガーさんがやっつけだけあるなぁ・・・と心の中でつぶやく。


タイムアップ直前に何とか写真撮影に応じてくれた勇気あるレインボー!
コニジ
立派な尾びれを使ったスピード感あふれる泳ぎ!楽しませていただきましたぜ!


鮭という魚  

一般的に言うところの鮭とは、『シロザケ』のことである。
北海道(日本)における在来種でもある。
アイヌ語で『カムイチェプ』、英語では『チャムサーモン』という。北海道語?で『アキアジ』、
英語の俗語で『ドッグサーモン』ともいう。
アラスカ辺りでは何種類もの鮭が獲れる。我々日本人好みのレッドサーモン(紅鮭)や
シルバーサーモン(銀鮭)、そして食べたことはないけれどキングサーモンなど…など…。
それらに比べると食味の落ちるシロザケは、どうやら犬に食べさせていたらしい…というのが、
通説・俗説である。
確かに! おいらもベニザケの方が好きだなぁ。

日曜日に『浜益川サケ有効利用調査』に行ってきた。まぁ、合法的な川でのサケ釣りである。
日本の法律は不思議なものがたくさんあるけれど、その一つだね。

結果は・・・?・・・!!

おいらの真っ赤かフライは、一度も咥えられることがなかった!
しかし!!川底には3個程取られてしまい、その度に『きた~!』と心の中で叫んでいたけれどね 

釣ってはいけない川では、いとも簡単に咥えることがあるのだがなぁ。

帰りの受付で聞いたところによると、24尾しか計量していないそうな…
今年は遡上が遅れているだけでなく、絶対量も少ないのかもしれませんな。
魚が少なきゃ、どうしようもないさ!
駐車場は溢れていたから大多数の釣り師は、おいらと同じ思いだったんだろうね。

しかし!この釣行は yusukeさんとの初釣行 楽しい一日でありました。
魚の溜まるポイントを教えて頂き、ありがとうございました。
次回は爆釣して、シャケナベイベィー!って叫ぶぜぃ~


雨の翌日、一発大物ニジマスを狙って秘密のポイントへ!
アメダスと水位からこの川を選び、途中の釣りになりそうな川をパスしてまで来て見たけれど、
想像以上の増水と濁りであえなく撃沈!!
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泣く子とお天気にぁ…かないませんな!

釣れる日のために、こういう日があるということにしておこう。

もう一つのアメマスの川  

現地のSさんとの電話では「釧路川のやや上流域の方がアメマスの反応はいいですよ」との情報。
かなり心が動かされたけれども、札幌への帰りの道を考えて、やはりO川を選択した。

結果から言うと隣の川ほどではないけれど、この川も例の4年生が遡上していた。
それも、河口から10kmほどの有名な橋の付近でも多く見られた。
いったいどうなってしまったものか…!
ただ、Tea川よりは少ないようだから、その分アメマスの期待は高まる。

ムシトリ&たー

昨日の流れを変えようとゲンをかついで、5番のダブルハンドからシングルの5番にロッドを変更した。
昨年、一度も出番のなかったロッドにリールをセットしてラインを通していく。
最後に使ったのは何処だったのか、リーダーは3Xっぽいな… 
だけど、どうせ大きなアメマスは口を使いそうもないから… まぁ、いいか…。

この、「まぁ、いいか…」は曲者である。何度か痛い目にあっていても、魔が差す時がある。
結局、今回もそのパターンであった。
やっと咥えてくれた特大アメマスを水面近くまで引きずり出して、水玉模様を確認したものの!!
ティペットの結び目から痛恨のラインブレイク!! ショック~!


その後、何とか写真撮影に応じてくれたのはこのサイズだけど…ありがとー 
アメ

そしてさらに一回り小さいけれど銀ピカの魚体…
アメ銀
このアメマスは繁殖に参加するのではなく、その群れに付いてきてしまったのだろうね。


今回の釣行で、おぼろげながら分かった遡上アメマスの生態は…
川に入って、上流を目指す途中でカラフト鱒や鮭の産卵したものを食した固体が卵フライに反応する。
つまり、カラフト鱒と鮭の遡上量と時期が大きなポイントとなる。
まぁ、9月中旬以降が釣りやすくなるという訳であります

アザミ
この二日間、心の中に住んでいる少年が完全に目覚め、アメマスを求め時間を忘れて歩いた!歩いた!
40年前?と50年前?の二人の少年がね…


変貌していたアメマスの川  

今年二度目の「たーやん」との釣行。
かつて、おいらが東の地に赴任中には、
JRのレール&ホテルパックではるばる札幌から来てくれたこともあったなぁ…
しかし、2回ともほんの何日間かのズレがあり、満足したとはいえ最高の日にはならなかった 
そんなことを車中で話しながら、「もしかしたら今回も少しずれているかもしれない…」と、
はっきりした言葉にはならなかったものの、二人とも何となく不安がよぎった。
それでも、ファーストランのアメマス達を想像するとわくわくして、ついついアクセルを強く踏んで、
先を急いでしまう。
寸断されていた部分がつながった道東道は、まるでTea川の上流に行くために出来たような錯覚を覚える。

前の日から決めていた最初の入渓場所に到着し、車から降りると東の地らしからぬ暑さであった。
汗ばみながら、準備を整えて川に降りる…。
予想以上に水量は少なく、以前のポイントだった深場はすっかり浅くなってしまっていた。
それでも数は少ないものの、定位している魚影はある。
しかし、おいらのフライを咥えさすには浅すぎる。魚からは、こちらが丸見えだ。


こんな感じの川の様子
ツユクサ&たー

そこから200m程下流に川底が見えないポイントがあった。
多ければ2~30尾は入っていても不思議ではないくらいなのだが、魚からの反応がない。

10数回流しただろうか、やっと手に伝わってきた

しかし! おかしい!? 走り過ぎる!

河口から30km以上は上流だから、カラフト鱒のはずはないし…?

正体を現した魚は意外や意外! 4年サクラ組!! どうりでねぇ…

いやいや、巨大なウー様としておきましょう。
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そういえば、河口で7月まで賑わいを見せていたと言っていたっけ…

この後、何ヶ所か移動するものの、上流域でアメマスの姿は見つけることができなかった。

中流域まで下って、やっとアメマス、サクラ、カラフトが混在している場所があったが、
手持ちのフライには全く見向きもしてくれなかった…。
当たり前のように、たーやんのルアーにも小型アメマスを除いて無反応であった。

大好きだったこの川は、いたる所を4年サクラ組みが占拠するという変貌振り。
ヤマメ釣り師が少ないにしても、自然繁殖でこんなにも増えるものだろうか…。
何か、人為的なものを感じて、すっかり気持ちが萎えてしまった。

二日目はO川行きを、心の中で決めていた…。

唯一、心を和らげてくれたのは、来るたびに咲いていてくれるハコベ
ハコベ
コハコベのようですが、酪農地帯でもあるのでウシハコベとでもしておきましょうか…

そして、アキノウナギツカミ
秋のうなぎつかみ

似た花に「ミゾソバ」がありますが、茎にとげのような毛が生えているのが秋のうなぎつかみ。
このざらざらする茎でうなぎを捕まえるのでしょうかな…

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